【症例紹介】夜眠れないほどの坐骨神経痛を抱えていた50代女性

看護師をしていらっしゃる50代女性Tさんが、坐骨神経痛で悩み当院に来院されました。

この方の症状がどのようなもので、どのように改善していったかをご紹介します。

目次

抱えていた症状

右のお尻から裏外ももにズーンした鈍痛とビリビリしたしびれがあり、右下の体勢では寝られないだけでなく、夜中に目が覚める(半年前から毎日)、寝起きで怖い腰の痛み、右重心だと足の力が抜けてしまう、立ち仕事なので辛い、落ちた物を拾うとお尻、足に痛みが走るなどなど、様々な症状が出ていました。

半年前から症状が悪化していて、仕事にも支障が出てきていたとのこと。

インターネットで検索をして、私橋爪も同じ症状で悩んでいたので来院を決めたとのことでした。

体の検査

左肩と左腰が下がり、右側に傾いていました。

また前屈動作では指先が着きますが、本来ならば手の平まで着くのでかなり硬くなっていることがわかります。

後ろ反りは十分にできますが、戻すときに痛み出ていました。

施術プランの説明

実際の施術に入る前に、に当院のトリガーポイント整体について説明をしました。

1:トリガーポイントとは引き金という意味で、分かりやすく言えば症状の原因となる凝りのことです(全ての原因がトリガーポイントといっているわけではありません)

2:トリガーポイントの特徴 拡散痛、放散痛
他の場所や奥に響く、伝わる、走るなどの痛み、しびれ、温かいなどの波及する反応がでる。
例えば肘をぶつけた時ジーンと腕にくるようなイメージ(あの場合は神経に当たっているので厳密に言うと違うのですが)

3:トリガーポイントの特徴。再現される反応
その拡散痛、放散痛が気になる症状と同じ痛み、しびれが再現される。

または気になる場所に同じような反応がでると「それだっ」「ああぁそこそこ」「それが原因だったのか」と実感できます。

Tさんの施術プラン

Tさんの場合はお尻、足の痛みしびれが再現される反応が出れば原因と判断できます。それをTさんと一緒に探していきます。

はじめはとても痛みの反応が辛いのですが、繰り返し施術することで徐々に慣れてきて、これが解れてきたという目安になります。

就寝中に目が覚める、仕事中に足の力が抜ける、屈むと痛みが走る症状をなくすことを目指しました。

施術

うつ伏せの体勢でのアプローチ

うつ伏せの体勢で腰の腰方形筋、背骨と骨盤の境目(腰仙関節)の脊柱起立筋群にアプローチを行いました。

Tさん「ううっ痛い。いつもの腰痛と同じぃ」

押している所はズキンと怖い痛みで、次第に前から外ももに響き、微調整すると骨盤やお尻の奥にズーンと響くトリガーポイント反応が変わってきました。

これが寝起きの怖い痛み・夜中に目が覚める腰から臀部の鈍痛の原因と推測されます。

大殿筋・中殿筋・梨状筋の押圧

大殿筋・中殿筋・梨状筋への押圧を行いました。

Tさん「お尻の奥から足全体が痛怠いのと足の力が抜けそうになる」

坐骨神経痛特有の症状が再現される反応です。右下で寝られないのはこのトリガーポイントを自重で圧迫してしまうからと考えられます。

私「足動かせますか?」
Tさん「無理っ、力が入らない」

ピクリともしません。右重心で力が入らない原因でもあります。

股関節・小殿筋・大腿筋膜張筋への押圧

仰向け体勢にして、股関節の付け根 小殿筋、大腿筋膜張筋の押圧を行いました。

Tさん「すねに響くし、外くるぶしが外れそうに痛い」

押圧している股関節自体は自覚症状がありませんが、すねに症状が出ます。

Tさん「仕事で疲れてくるとすねの痛みを感じるのですがそれと同じ感じです。」

これが「再現されるトリガーポイント反応」です。

ももの筋肉・外側広筋・内転筋の押圧

ももの筋肉・外側広筋・内転筋の押圧を行いました。

Tさん「ひざのお皿が取れそう」

長年施術していますがこういう反応は初めてです。

しばし押圧していると、Tさん「ひざのお皿が熱くなってきた」

これもまた珍しい反応です。

初回施術による変化

Tさんはトリガーポイント反応がとても明確にでる上に症状が再現される反応なので、原因と判断しやすかった事例でした。

またTさんも「それだ」と確信して教えて頂いたので施術がスムーズに進みました。

施術とともに強いトリガーポイント反応が軽減し、次第に症状が改善していきました。

6回目の施術

施術6回目でTさんが一番辛いと感じていた「夜眠れない」「仕事中に足が抜けそう」という症状がなくなりました。

右坐骨神経痛・腰痛の症状が軽減し、その後は右の膝痛へと移行していきました。

施術途中でもひざへのトリガーポイント反応がとても強く出ていたせいか、Tさん「もしかしてひざ痛が原因で腰痛、坐骨神経痛になっていた」と考えていたとのこと。

坐骨神経痛になる前から、膝のベーカー嚢腫(ひざの裏に水が溜まる)を患っていて、それが原因だったと感じたそうです。

院長の考え

私も坐骨神経痛を経験した時に腰痛→坐骨神経痛と悪化したので、腰痛が大元の原因と思い込んでいましたが。

しかし施術経験を重ねると、股関節痛・ひざ痛・足首の痛みと坐骨神経痛の原因の凝り(トリガーポイント)がほぼ同じなので、膝痛→坐骨神経痛になってもなんら不思議ではありません。

自分の思考で原因の凝りを特定するのではなく施術反応で追っていけば自然と原因に導いてくれるという事例でした。

まとめ

Tさんの仕事はとてもハードで夜勤、残業もあり体を酷使しています。

酷い症状は落ち着きましたが疲労が溜まるとちょこちょこ症状がでるので、その後は月1~2回のメンテナンス施術でケアしています。

仕事、遊びに体を気にせずに元気にできるように健康サポートさせて頂いております。これからもよろしくお願いします。

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